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コラム

価格高騰の理由とは?オーデマピゲのロイヤルオーク「15400st」の特徴や魅力

2023.07.15

多くの時計買取専門店が積極的に買取を行っているのがオーデマピゲのロイヤルオークです。その中でも15400stや15300st、2019年に新作として登場した15500stに力を入れているお店が多くなっています。ここでは、オーデマピゲのロイヤルオーク「15400st」の特徴や魅力、そして買取に役立つ情報をご紹介します。

オーデマピゲは世界五大時計メーカーの一つ

オーデマピゲは、高級時計ブランドの一つでラグジュアリーなモデルを数多く登場させているのが特徴です。ただ、世間一般的には認知度はそれほど高いものでなくブランド時計の知識が少ない人などの場合は知らない人もいるのではないか、このように考えることもできます。しかしながら、オーデマピゲは世界五大高級時計メーカーの一つに数えられます。

オーデマピゲは、世界五大高級時計メーカーの一つで雲上ブランド時計と呼ばれることもある、厚みがある腕時計ブームの火付け役、このような特徴があります。世界五大高級時計は、世界三大スイス時計とその他の地域の2大時計を合わせたもので、歴史が古く技術持つメーカーでありオーデマピゲにおいても他社に負けない技術力があること、新機構の開発など常に新技術およびデザインで人々を魅了し続けています。

最近は、高級時計の中でも群を抜いた高価な腕時計としてセレブの間でも人気があることからも、雲上ブランド時計と呼ばれるようになったわけです。大衆向けブランドとは異なり、主要商品の価格は200万円を超えているなど高額な時計を販売しているブランドであることが分かるのではないでしょうか。ちなみに、オーデマピゲを買う人はスポーツタイプを好む人が多いといいますが、その中でもラグジュアリースポーツウォッチなどは人気が集まっているようです。

従来腕時計は薄ければ薄いほど良い、このような時代でありサイズが大きなものは避けられていたといいます。現代はサイズが大きなものも受け入れられているのですが、オーデマピゲは厚みを持つ腕時計ブームの先駆者でもあり、ロイヤルオークはラグジュアリースポーツウォッチとして初の厚みを持つタイプ、これにステンレス素材といった異端と異端を掛け合わせたような印象を持つ見た目および素材で話題を集めました。

このような話題性により認知度を高めたオーデマピゲのロイヤルオークは、見た目はもちろんスポーツウォッチとしての機能性を持つ高級腕時計などからセレブたちに認められる、そして愛され続ける時計が誕生したことになります。なお、ロイヤルオークは八角形のベゼルと手彫りが施されたタペストリー文字盤が特徴的なラグジュアリー・スポーツモデルシリーズです。

オーデマピゲとロイヤルオークの歴史

オーデマピゲは、1875年にスイスのジュウ渓谷で当時22歳だったジュール=ルイ・オーデマ氏により時計工房を創業したのが始まりです。時計工房を立ち上げる以前の修業時代より技術の高さに定評を持っていた、周囲から一目置かれる存在であり、ストップウォッチ機能のクロノグラフや音で時刻を知らせるミニッツリピーターなど、複雑な機構を得意にしていたといいます。これにより、工房を立ち上げて直ぐ、名だたる時計メーカーからの仕事が舞い込むようになりました。しかし、その仕事量は一人だけではさばき切れないものであり一人の時計職人に声をかけた、その人物がエドワール=オーギュスト・ピゲ氏です。

業界内での知名度が高くなると、会社のさらなる成長に向けて独自鵜ランドを立ち上げる決意、1882年には現在のブランド名のオーデマピゲが誕生したなどの歴史があります。オーデマ氏はムーブメント開発、そしてピゲ氏は営業および販売を担当する、オーデマ氏が作り出す複雑な機構を完全に把握しているピゲ氏が販売を行うなどオーデマピゲのブランドは時計メーカーとしての名声を得ることになりました。1888年には、ロンドン・パリ・ニューヨーク・ベルリン・ブエノスアイレスなど、これらの地域に代理店を開設したといいます。

歳月が過ぎることで、オーデマ氏とピゲ氏は現役を引退して2人の息子たちに世代交代をすることになり、息子の代では時計の薄型化および小型化を目指すようになりました。1921年には、世界で最も薄い懐中時計(厚み1.32mm)を開発して世界中で話題を集めたのですが、2人はこれで満足するわけでなく1938年には厚みが1.64mmの手巻き式ムーブメントの開発に成功、1950年以降にはコンプリケーション機構の小型化への成功を収めました。

ロイヤルオークは、1972年に誕生したものでデカ厚ブームの火付け役と呼ばれることもあります。ロイヤルオークが登場すると、今までのオーデマピゲブランドの印象が一変する。従来のオーデマピゲは小型で薄型時計を作るブランドであり、サイズが大きく厚みがあるものは真逆の道に進むことになるわけです。さらに、クォーツショック(クォーツ時計を開発したことで、従来の機械式時計そのものが窮地に陥った出来事)により正確な時を刻む時計を安く購入できるようになり、機械式時計の売れ行きが悪くなり、オーデマピゲのドレスウォッチのメインラインが売れなくなりました。

クォーツ時計の打開策として登場したのがロイヤルオークです。当時の高級時計は金やプラチナなどを利用しているものが多くありましたが、ロイヤルオークはあえてステンレス製にこだわった、これまでとは異なる素材の時計として話題を集めたことと時計サイズが39mmの大きさを持つものなど当時としてはかなり大きいなどの話題も集めたのです。素材および大きさによる話題は大ヒットを起こし、世界初のデカ厚ブームを引き起こす結果になりました。

ロイヤルオークの人気モデル

オーデマピゲは、ロイヤルオークのスポーツウォッチとドレスモデルに分かれており、この2つがブランドを支えているといっても過言ではありません。ロイヤルオークは、オーデマピゲのメイン商品ですが、ロイヤルオークとオフショアの2タイプがあります。ロイヤルオークはオーデマピゲの顔であると同時に、世界初のデカ厚時計ブームの火付け役として認知されているシリーズです。金無垢の高級時計が主流になっていた1972年にステンレス素材を使用した、しかも39mmの大きなサイズの時計が誕生したことは時計業界に革新を与えた結果に繋がりました。

船窓をモチーフにしているデザインは、当時の他の高級時計とは一線を画しており文字盤はギヨシェ彫りによるタペストリー模様の文字盤を採用するなど高級感を演出したデザインです。ギヨシェ彫りは、高級時計の文字盤に使用されることが多いのですが、これは18世紀に天才時計技師により発明された技法で、光の反射を抑えて視認性を高めるなどの技術的に優れた点を持つといいます。なお、ロイヤルオークの定価は約200万円~3,880万円、最も安いものと高いものでは約20倍の差が生じているのが特徴です。

オフショアは、スポーツウォッチの形で発売されているロイヤルオークをさらに強化したモデルです。通常のロイヤルオークと比べるとサイズが大きく、ケースサイズも最も小さなものでも42mmです。現行モデルのロイヤルオークオフショアの価格は約300万円から7,920万円、こちらも約20倍の差があります。

「15400st」は、シンプルなデザインで最も人気を集めているロイヤルオークの一つで、価格は200万円を超える高級腕時計です。ケースサイズは41mmで厚みが9.8mm、50mの防水性能とパワーリザーブは約60時間です。「26343CE」は、クロノグラフ・スモールセコンド・トゥールビヨンなど複雑機能を搭載しているモデルで2018年に発売されたもので、世界100本限定モデルです。価格は3,880万円、ケースサイズ44mm・厚み13.2mm・防水性20m、防水性能は他のモデルと比べると落ちてしまいますが、日常の生活防水の機能があるので安心です。

ロイヤルオーク「15400st」とは?

ロイヤルオークはオーデマピゲのフラグシップ、ラグジュアリースポーツウォッチの概念を築き上げた名機です。スポーツウォッチとは思えない薄型仕様、スポーティーさと美しさ、二つの調和が素晴らしいデザインといえましょう。新品や中古などに関係なく非常に買取需要が高いこと、中でも2012年に登場したステンレス製の「15400st」の、黒・青・シルバー文字盤の3種類は現行品ではあるけれども正規店でも入手が困難です。そのため、多くの時計専門店が在庫確保の目的で躍起になっているので、その結果買取相場が吊り上がっている状態が続いています。

「15400st」は、長くロイヤルオークの看板役をつとめていましたが、2019年には後継機の「15500st」が登場しました。ただし、後継機といっても「15400st」の生産は修了しているわけではなく、2019年においては「15400st」と「15500st」の2モデルが併売されていました。この併売はいつまで行われていたのか不明確なのですが、2020年の年明け時点ではオーデマピゲのカタログから「15400st」の姿がなくなり生産終了が決定したことになります。

ケースサイズはいずれも幅41mmですが、厚みが「15400st」では9.8mmですが、新作は10.8mmと若干厚みがあります。これは、ムーブメントの変更により厚みが増えたことが考えられるのですが、「15400st」にはCal.3120に対し新作はCal.4302を搭載しています。これに伴いパワーリザーブは、60時間から70時間へと長くなっているのも特徴の一つです。文字盤のカラーは、「15400st」には黒・青・シルバー・グレー(グレーは2017年から追加)、新作の「15500st」は発売当初から黒・青・グレー・シルバーの4色が揃っています。ちなみに、グレーは2017年から追加されたカラーになるので、他の文字盤のカラーバリエーションと比べると生産数は少ないので、その分買取の中では評価が高くなると考えられます。

Cal.3120は、「15300st」時代から3針ロイヤルオークのキャリパーで、「15400st」にも採用されていましたが、新作の「15500st」は新型自社製の自動巻ムーブメントのCal.4302が搭載されており、オーデマピゲ新作CODE11.59のために開発されたキャリパーです。

ロイヤルオーク「15400st」の特徴と人気モデル

ロイヤルオーク「15400st」のケース径は41mm、前作の「15300st」より2mm大きくなっているため、存在感がより強くなった印象を与えています。ムーブメントは、2003年に登場したCal.3120が採用されているのですが、これは前作の「15300st」のキャリパーと同じで、22金ローターには創業者の紋章やオーデマピゲのロゴ(AUDEMARS PIGUET:AP)が彫られており紋章にはオーデマピゲの技術および伝統が詰まっていることが伝わります。ただし、ローターは普段目にすることができない内部の構造パーツ、インターネットで調べることでどのような部品で、紋章やロゴがどのように施されているのか画像を通じて知ることもできます。

ロイヤルオーク「15400st」の文字盤には、それぞれの時刻に細長いインデックスが並んでいて中央にはオーデマピゲの名称が刻まれているのが特徴です。スタイリッシュなデザインであると同時に、文字盤から重圧感を与えるなどの魅力を持ちます。

なお、ロイヤルオーク「15400st」には、15400ST.OO.1220ST.01~03までの人気モデルがあります。末尾の01~03で識別することになりますが、これはグランド・タペストリーのパターン(文字盤カラー)で分類されるものです。末尾が01の場合は、ブラックダイアルとホワイトゴールドのアプライドアワーマーカーが特徴的なデザイン、02はシルバーダイアルとルミナス加工ホワイトゴールドアプライドインデックス仕様、そして03はブルーダイアルとホワイトゴールドのアプライドアワーマーカーなどの違いがあります。

ちなみに、「15400st」は発売当初文字盤カラーは黒・青・シルバーの3色で、2017年にグレーが追加になっています。グレーの文字盤は末尾が04で、グランド・タペストリー模様のルテニウムカラーのグレーダイアル、ホワイトゴールド製アプライドアワーマーカーと蓄光処理を施したロイヤルオーク針などの特徴を持ちます。文字盤により買取価格にも変化があり、末尾が01の黒色文字盤や末尾が02にシルバー色文字盤は670万円~750万円、末尾03の青色文字盤は610万円~700万円が買取相場(2022年3月時点)です。

ロイヤルオーク「15400st」の買取価格が高騰する理由

「15400st」は、ロイヤルオークの中でも買取価格が高騰している機種だといわれています。「15400st」には文字盤の色により4つのタイプに分類されるのが特徴で、黒・青・シルバー・グレーはそれぞれ型番の最後に記載される数字で判別されます。型番はRef.15400ST.OO.1220ST.0でこれの後に1~4までの数字が付いて、色の識別とのマッチングができるようになっていて、最後の数字が1の機種は文字盤のカラーが黒、2~4はそれぞれシルバー・青・グレーになります。

グレーは2017年に追加されたダイアルカラーになるので、他の色と比べると生産数は少なめです。文字盤の中では黒とシルバーに人気があり、続いてグレーや青になるようです。人気を持つ文字盤は買取においても高評価になりやすいのですが、時計の状態が良好で製造年が新しいものほど査定評価がアップします。なお、「15400st」は価格が高騰しているといわれているのですが、値段が上昇する理由には流通量・デザイン性、そして価格改定などの要因が考えられます。

「15400st」は、2012年に登場したロイヤルオークの一つですが、流通量自体が少ないので価格が高騰しやすくなっています。それと、2020年には「15400st」の生産が終了になり流通量はさらに減少することになるなど希少性の高さから売り手市場の高級時計の一つになりました。今後も価格は高騰する可能性があると予測されますが、売り時期を見極めることが重要です。

「15400st」はロービート設計(振動数を抑えて部品の摩耗を防ぎムーブメントを長持ちさせること)であり、新作の「15500st」はハイビート設計などの違いがあります。ロービートは、毎時21,600振動数で動作して、ハイビートは毎時28,800振動数で動作、この差によりロービート設計の「15400st」は耐久性に優れ故障しにくい高級モデル向けのムーブメントを搭載していることが分かるのではないでしょうか。

2020年と2021年はオーデマピゲを含む多くの時計ブランドで価格の値上げが行われています。オーデマピゲは世界3大時計の一つであり、上質さは他の追随を許さないなどから加工などにおいて丁寧な作業が求められるので大量生産とは無縁、高騰する要因の一つになっているわけです。

まとめ

八角形のベゼルにはタペストリー模様の文字盤が採用されていて、ケースと一体化されたブレスレットなどの特徴を持つロイヤルオークは、雲上時計ブランドのスポーツウォッチとして高い人気を集めているモデルです。ロイヤルオークの中でも「15400st」は人気機種、買取強化を行っている専門店も少なくありません。買取を利用するときには付属品を全て揃えることや買取店をいくつか選んで見積もりを取ること、このように手間をかけることで高価買取に繋がります。

JPメタルではオーデマピゲ商品の買取も行っております。

ご自宅に眠っているオーデマピゲがあればぜひJPメタルにお持ち込みください。

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