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コラム

鑑別書と鑑定書の違い

2023.09.07

「鑑別書」と「鑑定書」は、宝石や貴金属の評価および説明を提供する文書であり、しばしば混同されることがありますが、それぞれ異なる文書です。以下に、これらの文書の違いを説明します。

鑑別とグレーディング(鑑定)の違い

一般的に鑑定とは金銭的価値を評価するときの言葉ですが、所謂宝石の鑑定と呼ばれる作業では宝石の価格評価は行っていません。そのため、宝石そのものの種類や起源を見分ける作業を鑑別、ダイヤモンドの品質の評価作業をグレーディングと呼んでいます。

宝石の鑑別は、全ての宝石が対象で、石の寸法や重量の測定から、屈折率、多色性、蛍光性などの光学的な検査、拡大検査、比重検査などを行い、それらの検査で得た科学的データから、天然、合成、模造といった石の起源や、カット・研磨以外の人的手段が施されているかなどが決定されます。鑑別にはたくさんの検査が必要ですが、総合的な判断が求められるため1つの宝石は1人のジェモロジスト(宝石学者)が責任をもって結論を出し、必ずもう1人のジェモロジストが同じ宝石を鑑別し、結果に食違いが無いことを確認します。鑑別では所定の検査が可能であれば、裸石に限らず、ジュエリーとしてセットされたものに対しても行われます。

グレーディングと云えば研磨済みダイヤモンドのカラット(石の重量)、カラー(石に帯びる黄色味の濃度)、クラリティ(石の透明度)、カット(輝きの良否を決定するプロポーション)のいわゆる4Cの等級付けを意味します。ですから、その報告書はグレーディングレポート(等級報告書)と呼ばれます。ダイヤモンドには国際的に認められている体系的な評価方法と基準が存在しますが、その他の宝石にはダイヤモンドのように国際的に認知されている評価方法や基準は存在しません。そのため日本においては、グレーディングとは天然ダイヤモンドだけを対象としており、グレーディングレポートがあること自体が天然ダイヤモンドの証となります。また鑑別と同じように、グレードの結果も最低2人以上のグレーダー(評価者)によって結果が出されています。

鑑定書に含まれる主要な情報

カラーグレード(Color Grade)

ダイヤモンドの色味を評価します。通常、グレードはアルファベットで表され、D(無色)からZ(褐色など)までの範囲があります。Dが最高の無色であり、Zは色が目立つものを指します。

クラリティグレード(Clarity Grade)

ダイヤモンド内部の不純物や内包物を評価します。クラリティは、内包物の数や大きさに基づいて評価され、通常、FL(完全無内包物)からI3(目に見える内包物が多い)までの範囲があります。

カットグレード(Cut Grade)

ダイヤモンドのカット品質を評価します。カットはダイヤモンドの輝きや輝度に大きな影響を与えるため、非常に重要です。カットグレードは、エクセレント、ベリーグッド、グッド、フェア、プアなどのカテゴリに分けられることがあります。

カラット重量(Carat Weight)

ダイヤモンドの重量をカラット単位で示します。1カラットは約0.2グラムに相当します。

ダイヤモンドの形状(Shape)

ダイヤモンドの形状、たとえばラウンドブリリアント、プリンセス、エメラルドなど、特定の形状が記載されます。

寸法(Measurements)

ダイヤモンドの直径や高さなどの寸法が提供され、宝石の形状を正確に説明します。

輝きと輝度(Brilliance and Fire)

ダイヤモンドの輝きや輝度に関する情報が含まれることがあります。

フルーレンセンス(Fluorescence)

ダイヤモンドが紫外線光を受けた際の反応を示します。強いフルーレンセンスがある場合、ダイヤモンドの価値に影響を与えることがあります。

鑑定機関(Grading Laboratory)

鑑定書を発行した鑑定機関の情報が含まれます。信頼性のある鑑定機関による鑑定書は、市場価値を確立するのに重要です。

ソーティングとは

ソーティングとは、本来の意味は、「並び替え」「分類」というような意味ですが、宝石の業界では、鑑別鑑定機関が宝石を鑑別、鑑定した際に発行する簡易鑑別、鑑定結果のことをいいます。

鑑定書、鑑別書のようにブック式にはなっておらず、小袋に鑑定、鑑別した宝石を入れ、小袋の表面に鑑定、鑑別結果が表記されています。

まとめ

鑑別は、特定の宝石や貴金属が何であるかを識別するプロセスです。つまり、与えられた宝石がダイヤモンド、エメラルド、ルビーなどの何であるかを確認します。宝石の物理的な特性や化学的な特性を調査し、それに基づいて宝石の種類を特定します。このプロセスには顕微鏡や分光器などの専門的な機器が使用されることがあります。

グレーディング(鑑定)は、宝石や貴金属の品質や特性を評価し、詳細な情報を提供することを目的とします。これにより、宝石の品質、価値、外観の特徴が客観的に評価されます。

グレーディングは、宝石のカラー、クラリティ、カット、カラットなどの特性を評価し、それぞれの特性に対して評価基準に従ってグレードを付けます。たとえば、ダイヤモンドの場合、4Cとして知られるカラー(色味)、クラリティ(透明度)、カット(カットの品質)、カラット(重量)が評価されます。

要するに、鑑別は宝石の種類を特定するプロセスであり、グレーディング(鑑定)は特定の宝石の品質と価値を評価するプロセスです。

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